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スタートアップにおけるデットファイナンスの方法5選!メリット・デメリットも

#資金調達

デットファイナンスはスタートアップにおける重要な資金調達方法の一つですが、メリット・デメリットがあるため、自社にとって必要かどうかを見極めることが重要です。


本記事ではデットファイナンスとは何かを説明し、利用するメリット、デメリットやスタートアップにおすすめの方法、注意点などを解説します。

目次

デットファイナンスとは

まずは「デットファイナンスとは何か」を説明し、エクイティファイナンスとの違いを解説します。

デットファイナンスの特徴

デットファイナンスとは、金融機関などからお金を借り入れることです。デットファイナンスにはさまざまな種類がありますが、いずれも利息とともに返済期限があります。

デットファイナンスのメリット・デメリットについては、次の記事を参考にしてください。

デットファイナンスとは?メリット・デメリットや向いている企業を解説

デットファイナンスとエクイティファイナンスの違い

デットファイナンスは資金調達の一般的な方法の一つですが、ほかにもエクイティファイナンスやアセットファイナンスといった方法があります。エクイティファイナンスは株式を発行して資金を調達する方法で、アセットファイナンスは資産の売却などで資金を調達する方法です。

特に、デットファイナンスと比較されることが多いのが、エクイティファイナンスです。違いは以下の通りです。

デットファイナンス エクイティファイナンス
返済義務 あり なし
貸借対照表の表記 負債 純資産
資金提供者の立場 債権者 株主
資金提供者のリスク 低い 高い
経営権 関与されない 関与される

エクイティファイナンスに返済義務はありません。その代わりに株式の一部を投資家に渡す必要があるため、経営に関与される可能性がある点に注意が必要です。

このように性質が大きく異なるため、違いをしっかり理解したうえで、適切な資金調達方法を選択することが重要です。エクイティファイナンスについては、次の記事で詳しく解説しています。

エクイティファイナンスとは?向いている企業や成功させるポイント紹介

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スタートアップがデットファイナンスを利用する目的

スタートアップは一般的に、エクイティファイナンスを活用して短期間で一気に成長することが多くあります。ただし、デットファイナンスの利用が効果的な場合もあります。たとえば、資金調達ラウンドが進み、株式の希薄化を防ぎたいタイミングなどです。デットファイナンスなら、既存株主の持ち分を守りつつ資金調達を行えます。

また、他人資本と自己資本をあわせることによってレバレッジ効果を狙えるときにもおすすめです。少ない自己資本で大きな投資を行い、より多くのリターンを目指すことができます。

最近では、スタートアップ向けのデットファイナンスの種類が増えています。大切なのは自社に合った資金調達方法を見極めることです。スタートアップが活用可能な資金調達方法は次の記事でまとめています。

スタートアップ企業が活用可能な資金調達方法5選!メリットデメリットも解説

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スタートアップにおけるデットファイナンスを利用するメリットとデメリット

上述したとおり、スタートアップ向けのデットファイナンスが増えてきているものの、利用にはメリットとデメリットがあります。メリットとデメリットを把握して、自社にデットファイナンスが必要かどうかを見極めましょう。

デットファイナンスを利用するメリット

デットファイナンスを利用するメリットは、以下のポイントがあげられます。

  • 経営が自由にできる
  • きちんと返済することで金融機関からの信用力が向上する
  • 節税効果が期待できる

デットファイナンスはエクイティファイナンスと異なり、株式を渡す必要がありません。経営権に影響を及ぼさないため、自由な経営が可能です。

また、期日を守ってしっかり返済することで金融機関からの信用力が上がり、今後の条件が良くなることも期待できます。さらに、借入金の返済に伴う支払利息は「損金」として扱われるため、法人税の対象外となります。

デットファイナンスを利用するデメリット

デットファイナンスを利用するデメリットとして、以下のポイントがあげられます。

  • 返済義務がある
  • 自己資本比率が下がる
  • 借り入れできない場合もある

デットファイナンスは返済義務があるため、計画的に使用しなければなりません。さらに、デットファイナンスで得た資金は「他人資本」となります。他人資本が増加すると、総資本に占める自己資本の比率が下がり、企業の信用性が低下する可能性があるでしょう。

また、スタートアップの状況によっては、借り入れ自体が厳しくなる場合も少なくありません。特に初期フェーズでは実績がないため、審査で不利になる可能性があるでしょう。

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スタートアップにおすすめのデットファイナンスの手段

スタートアップにおすすめのデットファイナンスの手段として、以下があげられます。

  • 日本政策金融公庫
  • 銀行融資
  • ベンチャーデット
  • ソーシャルレンディング
  • 社債

それぞれの特徴とメリット・デメリットを紹介します。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は政府が100%出資する金融機関です。さまざまな商品がありますが、スタートアップには「新創業融資制度」が有名です。対象は新たに事業を始める事業者や税務申告を2期終えていない事業者になります。

無担保無・無保証人、経営者保証なしでの融資枠を利用できますが、申し込みから融資が受けられるまでに数ヶ月ほど時間がかかるため、資金が必要な時期を見越して早めに準備することが重要です。

日本政策金融公庫で融資を受ける流れを解説!注意点や審査のコツも紹介

銀行融資

銀行融資とは、民間の金融機関から融資を受けることです。プロパー融資や信用保証付き融資、ビジネスローンなどの種類があります。スタートアップにおすすめなのは信用保証付き融資です。信用保証協会が保証を行うため、返済が困難になった場合には協会が立て替えます。ただし、所定の信用保証料を支払わなければなりません。

銀行融資は企業の状況に応じて融資額が異なるものの、ほかの融資手段と比べて融資金額が大きい傾向にあります。ただし、融資金額が大きくなればなるほど審査のハードルは高くなります。

銀行融資とは?メリット・デメリットや他の資金調達方法を解説

ベンチャーデット

ベンチャーデットとは、エクイティファイナンスとデットファイナンスの両方の特徴を掛け合わせたものです。一般的に金融機関から無担保や低利子で融資を受ける代わりに、新株予約権を発行する方法になります。新株予約権とは、事前に決められた条件で新株を受け取れる権利を指します。

ベンチャーデットのメリットには、新株を直接発行するわけではないため、持株比率の希薄化を防げる点にあります。また、ベンチャー向けにつくられた制度であるため、スタートアップは融資を受けやすくなるでしょう。一方で、スタートアップ向けであるため、金利が通常の融資等のデットと比較すると高くなる傾向にある点には注意が必要です。

ソーシャルレンディング

ソーシャルレンディングは融資型クラウドファンディングとも呼ばれ、不特定多数からお金を借り入れる方法です。返済方法は業者によって異なり、一括返済や元利均等返済などがあります。

ソーシャルレンディングのメリットは、公募によるマーケティング効果が期待できる点や資金調達期間が短い点です。デメリットは、手数料が金利に上乗せされるため、結果として返済額が高くなります。

社債

社債とは、資金調達を目的として企業が発行する債券のことです。スタートアップでは、一般的に私募債が発行されます。私募債とは、50人未満の投資家に対して購入を呼びかけるという上限がある債券のことです。

私募債のメリットとして、無保証・無担保でも発行が可能であり、発行条件も柔軟に設定できる点があげられます。デメリットは返済期日が変更できないことです。また、条件によっては社債を発行できないことがあります。

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スタートアップがデットファイナンスを利用する際の注意点

デットファイナンスを利用する際は、返済の義務があることを忘れずに、現実的な返済計画を立てる必要があります。無理のない返済スケジュールを組み、事業のキャッシュフローをしっかりと見極めることが重要です。

また、ラウンドによって適切な資金調達方法が異なります。そのため、一つの手段だけに絞らず、長期的な資本政策を立てることが大切です。

さらに、審査では事業内容や計画はもちろん、経営者の人となりも見られているという点を把握しておきましょう。金融機関から信用を得るためには、誠実な対応が重要です。信頼関係を築くことでより良い条件での融資が可能となり、今後の資金調達にもプラスに働きます。

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まとめ

スタートアップにとって、デットファイナンスは重要な資金調達の一つです。返済義務は生じますが、持株比率の希薄化を防げるなどさまざまなメリットがあります。ただし、基本的には数ヶ月程度の時間がかかるため余裕を持って準備することが大切です。

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