コーポレートファイナンスとは、企業の資金調達方法、活用を計画・実行などの財務活動全般を包含する言葉です。企業が成長し続けるためには、事業拡大や新しいプロジェクトの立ち上げなど様々な場面において、適切な資金調達が欠かせません。
本記事ではコーポレートファイナンスの意味や目的、企業価値を求める方法や資金調達方法について解説します。
コーポレートファイナンスは、経営戦略と密接に関わる活動であり、企業価値を高めるために必要不可欠です。
まずは、コーポレートファイナンスの意味と目的について解説します。
コーポレートファイナンスは企業が行う財務活動全般に加え、資金調達、投資判断、資本構成の最適化、配当政策など多岐にわたる領域を包含する言葉です。
企業が事業を運営し成長させるためには、効率的かつ効果的な資金の管理が欠かせません。これらを体系的に行うことが、コーポレートファイナンスの役割です。
コーポレートファイナンスの主たる目的は、企業価値を最大化することです。企業価値とは、将来的に予想されるキャッシュフローを現在価値に換算して求めます。
企業価値最大化に向けては、最適な資金調達手段の選択、効果的な投資計画の策定、株主や利害関係者の利益を考慮した資本配分などを行う必要があります。
たとえば、事業の収益性を高める投資を優先し、リスクとリターンのバランスを取るなどの財務手段を考えることも、コーポレートファイナンスの役割です。企業の成長と持続可能性を支える重要な枠組みとして、経営戦略と密接に結びついています。
コーポレートファイナンスで企業価値を求める具体的な方法について解説します。一般的には、NPV(正味現在価値)、DCF法、IRR(内部収益率)という3つの方法があります。
NPV(正味現在価値)は、投資の妥当性を評価する指標です。将来のキャッシュフローの現在価値を示すPVから、投資額を差し引いて算出したものがNPV(正味現在価値)になります。プラスであれば投資価値あり、0やマイナスであれば投資価値なしと判断します。
複数の投資対象の比較にも活用できるため、より良い投資先を選ぶ基準となります。
DCF法は、Discounted Cash Flow(ディスカウントキャッシュフロー)の略語です。将来のフリーキャッシュフローを現在価値に割り引いて合計し、企業価値を算出します。代表的な企業価値評価手法のひとつです。
将来の収益性を反映し、客観的に評価できるメリットがあります。一方、将来のキャッシュフローの予測が不確実な場合、評価結果が不正確となる可能性が高いです。また、適切な割引率の設定も容易ではなく、正しい価値判断を行うには、専門知識と豊富な経験が求められます。
IRRとは、Internal Rate of Return(内部収益率)の略語です。投資による将来のキャッシュフローと投資額の現在価値が等しくなる割引率を指し、投資の収益率を評価する指標として使用されています。
現在価値の基準で、投資期間全体を通じた収益性を算定でき、投資期間が異なる投資対象の複数比較が可能です。基本的にはIRRの数値が高いほど投資効率が良いとされます。しかし、IRRは、投資の規模や利益の大小に関する考慮がなく、場合によっては収益額が低い案件を選定するなどの例外がある点に注意が必要です。
コーポレートファイナンスでは、企業価値を最大化するために様々な資金調達方法が活用されます。
特徴を理解し、企業の状況や目的に応じた選択が重要です。
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【メリット】
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コーポレートファイナンスとは、企業の資金調達方法、投資判断、利益の使い方などを判断し、成長と持続可能性を目指す活動です。企業価値の求め方や資金調達には複数の方法があり、企業の状況や目的に応じて最適な方法を選ぶことが求められます。
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