スタートアップ企業にとって、補助金は事業を加速させるために有効な資金調達の一つです。補助金は原則として返済不要で、場合によっては数千万円の資金調達が可能です。
本記事では、スタートアップ企業が使える補助金を一覧で紹介しています。補助金以外の支援制度や受給までの流れ、申請する際の注意点などもわかりやすく解説します。
スタートアップ企業が使える補助金は、主に次のようなものがあります。
それぞれの対象者や助成額などを詳しく紹介します。
補助金と助成金の違いについては、次の記事をご参考ください。
補助金と助成金の違いは?申請の手順や注意点も解説
参考:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業公募要領(18次締切分)1.1版
ものづくり補助金は、中小企業等の生産性向上や持続可能な賃上げ等を支援するための制度です。「省力化(オーダーメイド)枠」「製品・サービス高付加価値化枠」「グローバル枠」の3つに大区分されており、それぞれで上限額や補助率が異なります。
受給するには、以下の条件を満たす3〜5年の事業計画書を策定し、実行する必要があります。
参考:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業公募要領(18次締切分)1.1版
参考:小規模事業者持続化補助金<一般型>第 16 回公募要領
小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者等に対し、販路開拓等に取り組む費用や業務効率化に関わる経費の一部を補助する制度です。2024年6月時点で16回の公募が実施されています。主に機械装置の購入や広報活動、ウェブサイトの構築、展示会への出展費用などが対象となります。
参考:IT導入補助金2024
IT導入補助金は、中小企業や小規模事業者に対し、業務効率化やDXなどに向けたソフトウェア、サービスなどの ITツール導入を支援する制度です。補助金対象の例として、パッケージソフトの本体費用やクラウドサービスの導入・初期費用などがあります。
参考:事業再構築補助金
事業再構築補助金とは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けている中小企業等を対象に、ポストコロナ・ウィズコロナ時代に対応するための事業再構築を支援する補助金です。具体的には、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、事業再編などの大胆な事業再構築を行う企業を支援します。
補助金は原則として後払いであり、事業計画書や経費明細書などを提出し、厳しい審査を経て交付されます。
補助金以外にも、国や自治体にはさまざまなスタートアップ支援制度が用意されています。ここでは2つの支援制度を紹介します。
それぞれ詳しく見ていきます。
ベンチャー企業の資金調達方法については、次の記事を参考にしてください。
ベンチャー企業の資金調達方法5選!それぞれのメリットや注意点も解説
※参考:始動Next Innovator
「始動Next Innovator」とは、スタートアップに挑戦する人材を広く募集・選抜し、シリコンバレーの投資家や起業家との交流を通じて、イノベーションのキーパーソンを育成するプログラムです。経済産業省とJETROの主催で、2015年にスタートしました。
「国内プログラム」「シリコンバレープログラム」という2部構成になっているのが特徴です。国内プログラムは全13回で、受講者全員が参加します。講演やレクチャーを通じて事業計画をブラッシュアップし、フィードバックを受ける機会が設けられています。シリコンバレープログラムは、国内プログラムからの約30名の選抜者が参加し、現地でのスタートアップエコシステムの体験や事業ピッチを行います。
これまでに9期が実施されましたが、2024年6月時点では10期目の募集は未定です。直近のプログラム状況はwebページや公式SNSをご確認ください。
参考:日本政策金融公庫
新規開業支援資金は日本政策金融公庫の融資制度です。新たに営もうとする事業に必要な資金の貸付けに関して、貸付利率等に特例を設けて新規開業等を支援しています。新たに事業を始める方や、事業開始後おおむね7年以内の方が対象です。
事業開始のための設備資金や運転資金に利用でき、女性や若者、高齢者など、特定の条件を満たす方には、さらに低金利となる特例があります。融資限度額は最大7,200万円で、返済期間は設備資金が最大20年、運転資金が最大10年です。
スタートアップ企業が補助金を申請する流れは、補助金によって異なります。
一般的には、次のような流れになります。
まず、経済産業省や地方自治体に相談し、自社のスタートアップに適した補助金を選定します。自社に合った補助金を見つけたら必要な書類を準備し、不備がないか確認してから郵送や電子申告で申請しましょう。審査期間を経たのち、採択結果が事務局や公式サイトで公開されます。
採択されたら、計画どおりに事業を実施します。事業にかかる経費を正確に記録し、領収書や納品書などを保管しましょう。事業が完了したら、かかった経費をもとに交付を申請してください。交付申請が受理されると、補助金が振り込まれます。
スタートアップ企業の補助金申請には、いくつか注意点があります。まず、補助金は一般的に後払いであることを理解しておきましょう。補助金は事業の完了後に支給されるため、初期費用は自己資金でまかなう必要があります。
次に、補助金には書類の準備から支払いまで多くの手間と時間がかかります。特に事業計画書や経費明細書の作成には注意が必要です。早めに準備を開始し、余裕を持ったスケジュールを立てましょう。
補助金は要件を満たしていても、枠に限りがあるため必ずしも受け取れるわけではありません。また、書類に不備があれば申請が受理されないことがあるうえ、不正受給は厳しい罰則の対象となります。正確で誠実な申請を心掛けることが大切です。
スタートアップ企業は、新たな製品開発や技術革新、市場拡大などを目的に、さまざまな補助金を申請できます。利用するには正確な申請書類の提出、計画に沿った適切な資金の使用、事業計画の具体的な実行計画の準備が求められます。
補助金はスタートアップ企業の資金調達において、有効な選択肢の一つです。ただし、原則後払いのため、プロジェクト開始前の資金計画は慎重に作成する必要があります。より迅速かつ効率的な方法を求めるなら『マネーフォワード トランザクションファイナンス for Startups』がおすすめです。
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