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締め日とは?請求書で設定する理由や支払い日との違いを解説

締め日とは?請求書で設定する理由や支払い日との違いを解説

請求における締め日は、取引期間の終了日であり、請求書の発行基準となる日付のことです。請求に関する事務処理をスムーズに行うために設定します。これに対して支払い日とは、請求金額を支払う最終期限を指すため、両者の意味合いは異なることに注意しましょう。

本記事では、請求における締め日の意味や締め日を設定する理由、設定方法を解説します。締め日を過ぎても支払いがないときの対処法や、請求書発行手続きを速やかに行うためのポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

請求における締め日とは

請求における締め日は、請求手続きにおける区切りの意味合いがある日です。請求書を発行する基準となる日付でもあります。

企業によって異なりますが、締め日は請求書を受け取り、支払う側の企業が設定することが多いといえるでしょう。設定した締め日に、それまでの取引における請求をまとめて行います。

請求において締め日を設ける理由や、支払い日との違いについて確認しましょう。

締め日を設ける理由

請求書の締め日を設けるのは、請求に関する事務処理をスムーズに行うためです。締め日を設けず、1ヵ月に複数の取引を行っている場合、取引のたびに請求書を発行することになります。その場合、支払い日もさまざまであるため、管理が煩雑になってしまうでしょう。

締め日を設けることで、一定期間内に発生した取引の支払い日をまとめられることから、事務処理を円滑に進めやすくなります。

支払い日との違い

請求書の支払い日は「支払期日」とも呼ばれ、請求金額を支払う最終期限のことを指します。これに対して締め日は、請求書の事務処理上の区切りです。商品やサービスの代金を支払ってもらう支払い日とは、意味が異なることに注意しましょう。

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締め日の設定方法

締め日の設定方法に、とくに決まりはありません。企業の事情に合わせて、「10日締め」「20日締め」「月末締め」などと設定します。以下のポイントを押さえて締め日を設定することで、スムーズな請求業務が実現するでしょう。

  • 事業全体の資金繰りスケジュールを考慮する
  • 支払い日との間隔を空ける
  • 月次決算との兼ね合いによって決める

それぞれのポイントについて解説します。

事業全体の資金繰りスケジュールを考慮する

締め日を設定する際、事業全体の資金繰りのスケジュールを考慮することで、キャッシュフローの安定につながります。資金繰りを考慮せずに締め日や支払い日を決めてしまうと、キャッシュフローや企業の安定的な経営に悪影響を及ぼしかねません。

たとえば、月末締め翌々月支払いの場合、資金は2ヵ月間滞留します。それにより、資金繰りが困難になるリスクが生じてしまうでしょう。そこで、支払い日をこれより早めることで、資金回収のタイミングもその分早めることができ、資金繰りの改善につながる可能性があります。

ただし、最終的に支払うのは取引先であるため、両者の話し合いで決めるとよいでしょう。

支払い日との間隔を空ける

請求業務における締め日は、支払い日との間隔を適度に空けることが重要です。締め日と支払い日の間隔が短く、締め日の後にすぐ支払い日が到来するような場合、取引先の支払いが間に合わない可能性が高まります。締め日と支払い日は、最低でも2週間~1ヵ月程度の間隔を空けることが望ましいと考えられます。

月次決算との兼ね合いによって決める

月次決算との兼ね合いによって締め日を決めることで、月次決算に必要な情報を速やかに集められるでしょう。月次決算とは、経営状況をリアルタイムに把握するために毎月行われる決算のことです。そのため、あまり時間をかけずに正確に行わなければなりません。

月次決算を考慮した締め日の設定により、決算に向けた業務をスムーズに進められ、経理担当者の負担も軽減されるでしょう。

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請求書を作成・発行する際の締め日に関する注意点

請求書を作成・発行する際は、締め日に関して以下の点に注意しましょう。

  •  締め日は請求書には記載しないことが一般的
  •  請求書の発行時期は掛売り方式か都度売り方式かで変わる

それぞれの注意点を解説します。

締め日は請求書には記載しないことが一般的

請求書には、締め日を記載しないことが一般的です。一方、支払い日は必ず記載する必要があります。支払い日の記載がないと、取引先はいつまでに支払をしなければならないのか、判断がつきません。なお、入金が振込によって行われることが事前に確定している場合は、振込期限として記載することもあります。

支払い日と締め日を混同してしまい、支払い日を記載する箇所に締め日を記載しないように注意しましょう。

請求書の発行時期は掛売り方式か都度売り方式かで変わる

請求書の発行時期は、掛売り方式と都度売り方式で異なります。掛売り方式の場合は、請求書を締め日に発行することが多いです。都度方式の場合は、商品の納品日に発行する傾向があります。

掛売り方式とは、取引相手と事前に期間を決めておき、その間に取引した金額を合計して一括で請求する取引方法のことです。継続的に取引がある相手との間で行われます。

都度方式とは、取引が発生するたびに請求書を発行する方法です。新規の取引先やスポットの取引先の場合に採用されます。都度方式では基本的に締め日という概念がないため、商品やサービスの納品時、あるいは納品後に請求書を送付するケースが多くみられます。

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支払側から締め日の変更を求められた際の対応

取引中に、支払う側の取引先から締め日の変更を要求されることは珍しくありません。その際の対応としては、以下の4パターンが考えられます。

  •  無条件に変更する
  •  条件付きで変更する
  •  変更しない

自社にどの程度の影響を与えるか、当該の取引先との関係性をどのように捉えるかなどで、とるべき対応は異なるでしょう。それぞれの対応パターンについて解説します。

無条件に変更する

支払側から締め日の変更を求められた場合に、無条件に変更するケースです。信用面で問題がない取引先が、システム変更などの事務的な理由によって要請してきたような場合、無条件に変更を受け入れることがあります。

大口顧客であるなど、相手が今後も良好な関係性を維持したい取引先である場合は、無条件で受け入れることで長期的な関係を構築しやすくなるでしょう。ただし、締め日の変更によって、自社の資金繰りが悪化することは回避しなければなりません。無条件で受け入れる場合は、資金繰りに影響しないかなど、慎重に検討する必要があります。

条件付きで変更する

一方的に相手からの要求を受け入れるのではなく、なんらかの条件をつけて締め日を変更するケースです。締め日を変更することで自社の業務に支障が出ることを避け、代替条件を提示したうえで受け入れます。たとえば、値引きや注文量の拡大、物流ルールの変更などが挙げられます。

相手の要求を受け入れる姿勢を見せつつ、自社にとっても有益な条件を提示することがポイントです。

変更しない

締め日の変更要求に対してとくに交渉を行わず、変更しない選択肢もあるでしょう。条件が合わず、自社の資金繰りや業務の進行に大きな影響を及ぼす可能性が高い場合は、要請を断ることも視野に入れて検討します。

ただし、継続的な取引につなげられるように丁寧に事情を伝え、お詫びするようにしましょう。

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締め日を過ぎても支払いがないときの対処法

締め日を過ぎても先方からの支払がないこともあります。その場合の対処法は、以下のとおりです。

  • 取引先に連絡する
  • 内容証明を送り督促する
  • 法的手段をとる

各対処法について解説します。

取引先に連絡する

締め日を過ぎても支払がないときは、自社にミスがないことを確認のうえ、取引先に連絡しましょう。実際は、行き違いや担当者の勘違いなどによって入金が遅れていることがほとんどです。その場合、入金を促すメールを送ることで、すぐに対応してくれるでしょう。

ただし、取引先の資金繰りが原因で入金されていないなどの場合は、慎重に対応を検討します。

さらに、入金忘れや行き違いではなく提供した商品やサービスに問題があり、意図的に入金されていないという場合は、問題点をヒアリングしなければなりません。状況に応じて、商品の交換や値引きなどに応じる必要があるでしょう。

内容証明を送り督促する

取引先に複数回メールや電話をしたにもかかわらず連絡がつかない場合は、「内容証明郵便」を送付し、支払を督促することを検討します。内容証明郵便とは、いつどのような内容の文書を誰から誰宛に送ったか、郵便局が第三者として証明してくれる制度のことで、裁判で有効な証拠となります。

内容証明郵便には、「本状が到達してから、10日以内に支払うよう請求する」などと具体的な期日を指定することがポイントです。期日までに支払いがなかった場合は、法的措置を講じることも明記しておきます。

法的手段をとる

内容証明を送付しても支払われない場合は、法的手段を講じることも検討します。売掛金の回収に対しては、「支払督促」という手続きを利用するケースが多いでしょう。

支払督促とは、裁判所が債務者に対し、支払いを命じる略式の手続きのことです。裁判所に出向いたり証拠を提出したりする必要がなく、書類審査のみであり簡易的な点がメリットです。申立手数料も、通常の訴訟の半額程度で済みます。

それでも支払いがなされないときは、相手の財産を差し押さえるなどの強制執行を裁判所に申し立てることも可能です。

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請求書発行手続きのポイント

請求書を発行する手続きを速やかに行えば、取引先との信頼関係の維持につながるだけでなく、キャッシュフローの安定に寄与するでしょう。請求書発行手続きの主なポイントは、以下のとおりです。

  • 支払い日に間に合うように余裕を持って準備する
  • 送付が遅れた場合は早めに連絡する
  • 請求代行サービスの導入を検討する

それぞれのポイントについて解説します。

支払い日に間に合うように余裕を持って準備する

請求書発行の準備は、支払い日に間に合うように余裕を持って準備を進めなければなりません。

請求書発行の遅れは、支払遅延の原因となり、自社のキャッシュフローに影響を与えかねません。また、取引先からの信用も失い、関係性の悪化を招いてしまう可能性があります。必ず、取引先への請求書必着日を確認し、期日に間に合うように準備をしていきましょう。

送付が遅れた場合は早めに連絡する

請求書の発行は、支払い日に間に合わせるのが基本ですが、万が一遅れてしまった場合は、早めに連絡しましょう。

請求書の発行・送付が遅れてしまうと、取引先の会計処理に支障をきたし、支払いが次月にずれこむことがあるでしょう。信頼関係にも悪影響を及ぼす可能性があるため、遅れることがわかった時点で速やかに連絡することが大切です。

請求代行サービスの導入を検討する

請求書発行の手続きを速やかに行うために、請求代行サービスを導入することも選択肢の1つでしょう。

請求書発行は、タスクが多く業務が煩雑になりがちです。取引先や取引件数が増えると、その分請求書の作成や送付、入金確認などに必要な作業が増え、業務負荷が大きくなります。

請求業務を少人数の手作業で行うと、ヒューマンエラーも増えてしまうでしょう。入力ミスや誤送付、確認ミスなどが発生し、誤って入金済みの取引先に支払催促をしてしまうような事態も起こりかねません。

請求代行サービスを導入することによって、請求業務の工数が減り、業務にかかる負担を大きく軽減できるでしょう。

また、ヒューマンエラーによるミスやトラブルの減少も期待できます。確認ミスによって、取引先からの信頼性を損なうことなく取引を継続できるようになるでしょう。

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まとめ

請求における締め日とは、請求処理の区切りとなる日のことです。締め日を設けていないと、取引のたびに請求書を発行しなければなりません。しかし、締め日の設定によって、複数の取引があっても一括で請求することが可能になります。

締め日は、事業の資金繰りや月次決算などを考慮して設定しましょう。資金繰りのスケジュールを考慮することで、キャッシュフローが安定しやすくなります。また、月次決算に必要な情報を速やかに集められる点もメリットです。

請求書の発行は、速やかに行うことが重要です。それにより、取引先との信頼関係の維持につながるだけでなく、キャッシュフローの安定が実現します。そのために、請求代行サービスを導入することも選択肢の1つです。請求業務の工数が減るため業務にかかる負担を大きく軽減でき、入金確認漏れなどのミスの軽減にもつながります。

請求代行サービス「マネーフォワード 掛け払い」を利用すれば、請求書の発行・送付、入金管理を丸投げできます。経理担当者が煩雑な作業から解放されることで、重要度の高いコア業務に注力できるようになります。また、支払期日を過ぎても入金が確認できなかった場合、マネーフォワード 掛け払いが未入金フォローを行うため、負担の大きい督促業務をなくせる点も魅力です。

請求業務の負荷の軽減やミス・トラブルの防止のため、この機会にぜひ、マネーフォワードケッサイの請求代行サービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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